洋楽アーティストの有名な歌クリスマスキャロル|讃美歌・聖歌編

『きよしこの夜』や『もろびとこぞりて』など、トラディショナルとしてよく知られているクリスマス・キャロルも少なくありません。

そこで、歌ウマなアーティストたちによる、素晴らしいパフォーマンスをセレクトしました。有名曲の色々なアレンジをご堪能ください。

メリークリスマス!

目次

海外有名アーティストが歌う伝統的なクリスマスキャロル(聖歌・讃美歌)

Silent Night – The Temptations

『サイレント・ナイト』ザ・テンプテーションズ

カトリック聖歌111番『しずけき』、讃美歌第二編244番『きよしこの夜』

歌い出しは「さーあぃれんなーい ほーおりーない」

ドイツ発祥のクリスマス・キャロル(独:Stille Nacht)です。馬屋で生まれたイエスを讃える内容で、クリスマス・ミサの始まりに歌われることが多いです。

歌うのは『マイガール』(1965年)などのヒットを飛ばした、モータウンを代表する男性コーラスグループ。エルヴィス・プレスリーカーペンターズボーイズ・トゥ・メン版も素晴らしいです。

Silent Night – The Temptations

O Holy Night – Mariah Carey

『オー・ホーリー・ナイト』マライア・キャリー

聖歌817番『清らに星すむ今宵』、讃美歌第二編219番『さやかに星はきらめき』

歌い出しは「おーほおりなーい」

フランス発祥のキャロル(仏:Minuit, chrétiens)で、救い主である御子イエスの誕生を喜ぶ内容です。

超有名曲『恋人たちのクリスマス』と同じアルバムに収録されているマライア版はゴスペル調で、とてもパワフルでドラマチックです。

O Holy Night – Mariah Carey

The First Noel – Andy Williams

『ザ・ファースト・ノエル』アンディ・ウィリアムス

カトリック聖歌集653番『まきびと』、讃美歌103番『牧人ひつじを』

サビは「のおえーるのおえーる、のおえーる、のーえる」

イングランド発祥のクリスマスキャロルで、神の子イエスが生まれることを天使が羊飼いたちに伝える内容です。クリスマスミサでは、奉納の時などに歌われます。

ナット・キング・コールメアリーJブライジらも歌っています。

The First Noel – Andy Williams

Adeste, Fideles – Enya

『アデステ・フィデレス』エンヤ

カトリック聖歌集113番『きたれ友よ』、讃美歌111番『神の御子は今宵しも』

ラテン語のクリスマス聖歌・讃美歌で、救い主の誕生をベツレヘムで祝いましょうという内容です。ミサの中盤に歌われることが多いです。

イル・ディーヴォらも歌っています。

Adeste, Fideles – Enya

O Come All Ye Faithful – Céline Dion

『オー・カム・オール・イェ・フェイスフル』セリーヌ・ディオン

前述の『アデステ・フィデレス』の英語版です。

ナット・キング・コールルーサー・バンドロスマライア&母のデュエットも素晴らしいです。

Angels We Have Heard On High – Christina Aguilera 

『エンジェルス・ウィー・ハヴ・ハード・オン・ハイ』クリスティナ・アギレラ

カトリック聖歌集121番『あめのみつかいの』、讃美歌106番『荒野の果てに』

サビは「ぐろーおおおおーおおおおーおおおおーおおおおおりあ」

元はフランス語のキャロル(仏:Les Anges dans nos campagnes)です。歌詞にある「グロリア・インエクシェルシス・デオ」とは、天のいと高きところに栄光を意味するラテン語。クリスマスミサの終わりに歌われることが多いです。

アンドレア・ボチェッリ版も素晴らしいです。

Angels We Have Heard On High – Christina Aguilera

Joy to the World – Mariah Carey

『ジョイ・トゥ・ザ・ワールド』マライア・キャリー

カトリック聖歌654番『もろびとこぞりて』、讃美歌112番

歌い出しは「じょいとぅーざわーる ざろーどいずかむ」

救い主の再来を喜ぶ希望に満ちた内容で、クリスマスミサの終わりに歌われることが多いです。

スリー・グッド・ナイトの同名曲『喜びの世界』(Three Dog Night, 1970年)とは別の曲です。

Joy to the World – Mariah Carey

Hark! The Herald Angels Sing – Frank Sinatra

『ハーク!ザ・ヘラルド・エンジェルス・シング』フランク・シナトラ

聖歌652番『あめにはさかえ』、讃美歌98番『天には栄え』

メンデルスゾーン作曲の、イギリス伝統のクリスマスキャロルで、生まれたばかりの王に栄光あれと祝う、天使たちの歌です。

マライア・キャリーペンタトニックス、ケルティック・ウーマン、ナット・キング・コール、ポール・アンカ、ボブ・ディラン版も素晴らしいです。

Deck The Halls – Nat King Cole

『デック・ザ・ホールス』ナット・キング・コール

讃美歌第二編129番『ひいらぎかざろう』

有名なフレーズは「ふぁららららん ふぁらんらんらん」

ウェールズ発祥のクリスマス・キャロルで、明るく軽快にクリスマスや新年の飾り付けを楽しむ内容です。

Deck The Halls – Nat King Cole

Do You Hear What I Hear? – Whitney Houston

『ドゥ・ユー・ヒア・ホワット・アイ・ヒア』ホイットニー・ヒューストン

「羊飼いの少年よ、聞こえる?天使の歌声が」と、イエスの降誕を喜ぶ様が描写されています。厳かで心に染みる曲です。

20世紀を代表するジャズボーカルのビング・クロスビー版でヒット。カーペンターズ、セリーヌ・ディオン、メアリーJブライジ、デスティニーズ・チャイルド版も素晴らしいです。

Do You Hear What I Hear? – Whitney Houston

Ave Maria (Schubert) – Céline Dion

『シューベルトのアヴェ・マリア』セリーヌ・ディオン

世界三大アヴェマリアに数えられています。

正式にはシューベルト歌曲『エレンの歌 第3番』(ドイツ語:Ellens dritter Gesang, Ellens Gesang III)で、聖母マリアにささげる祈りが歌詞になっています。

スティーヴィー・ワンダーアーロン・ネビルケルティック・ウーマン版も素晴らしいです。

Ave Maria – Céline Dion

Amazing Grace – Celtic Woman

『アメイジング・グレイス』ケルティック・ウーマン

聖歌229番『おどろくばかりの』、讃美歌第二編第167番『われをもすくいし』

バグパイプで演奏されるなど厳かな曲です。

讃美歌やゴスペルで有名で、アメリカでは第二の国家と言われるほど慕われています。奇跡的な体験を通して、神の恵みに目覚める敬虔な心境がつづられています。

アレサ・フランクリンエルヴィス・プレスリーサラ・ブライトマンスーザン・ボイル版も素晴らしいです。

Amazing Grace – Celtic Woman

O Little Town of Bethlehem – Elvis Presley

『オー・リトルタウン・オブ・ベツレヘム』エルヴィス・プレスリー

聖歌124番『しずかにねむれる』、讃美歌115番『ああベツレヘムよ』

アメリカ発祥のクリスマス・キャロル。

救い主イエスがこれから生まれる小さな村ベツレヘムの、静かな夜の様子を歌っています。

Il est né le divin enfant – Annie Lennox

『イレネ・ル・ディヴィン・アンファン』アニー・レノックス

讃美歌第二編117番『お生まれだイエスさまが』

フランス発祥のクリスマスキャロル。

待ち望んだ神の子の誕生を祝う内容で、クリスマス前の4週間にあたる「アドヴェント(待降節)」に歌われます。

子どものクリスマス曲として人気が高いです。

The Little Drummer Boy – Pentatonix

『リトル・ドラマー・ボーイ』

サビは「らぱぱんぱんぱーん」

アメリカ発祥のクリスマス・キャロル。

キリスト生誕における東方の三博士のエピソードを模して、貧しい少年が太鼓の演奏をささげる曲です。

かの『サウンド・オブ・ミュージック』のザ・トラップ・ファミリーが初めて録音したとされ、ビング・クロスビー、テンプテーションズ、ジャクソン5、スティーヴィー・ワンダー、ケルティック・ウーマン版も素晴らしいです。

O Tannenbaum – Aretha Franklin

『オー・タネンバウム』アレサ・フランクリン

ドイツ発祥のクリスマス・キャロル。

夏も冬もいつも緑のもみの木を讃える内容です。

英語圏では『オー・クリスマスツリー』(O Christmas Tree)、フランス語圏では『モン・ボー・サパン』(Mon Beau Sapin)、日本では童謡『もみの木』として知られています。

O Tannenbaum – Aretha Franklin

We Wish You a Merry Christmas – Bing Crosby

『ウィー・ウィシュ・ユー・ア・メリークリスマス』ビング・クロスビー

イングランド発祥のクリスマス・キャロル。

クリスマス・プディング(ケーキ)を目の前に、幸せの便り(キリストの誕生)を願う内容です。新年を祝う歌詞は珍しく、キャロルのトリになることが多いです。

童謡『おめでとうクリスマス』として親しまれています。

関連プレイリスト

【洋楽】定番クリスマスソング

まだまだいい曲あります!もっと知りたい方やもっと聴きたい方はこちらでお楽しみ下さい。

解説

クリスマス「ソング」と「キャロル」って何が違うの?

クリスマス「ソング」は単に流行歌であるのに対し、「キャロル」(英語)とはキリスト教の信仰に基づいた「聖歌」や「讃美歌」を総じて呼んだものです。

古くから伝わる民謡が転じたものもあり、フランス語やドイツ語などもあります。

では聖歌と讃美歌って別物なの?

ざっくりその違いは、キリスト教の中でカトリックでは「聖歌(せいか)」、 プロテスタントでは「讃美歌(さんびか)」と呼んでいます。

微妙にタイトルや歌詞が違うので戸惑いますが、主旋律は同じです。

カトリック教会のミサ(礼拝)で、救い主イエスの誕生を喜び感謝する聖歌は、素朴で荘厳な響きがあります。

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