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1990年代に日本で人気を博した「スウェディッシュ・ポップ」ほか、スウェーデンの有名アーティストと押さえておきたいヒット曲を集めました。
北欧スウェーデンから世界的にヒットした曲を、発表年順に
1970年代のABBAを筆頭に、1980年代のロックセット、1990年代のエイス・オブ・ベイスやカーディガンズと、スウェーデン出身アーティストの作品が映画やCMに楽曲が起用されて音楽シーンを賑わせてきました。
アバ『ダンシング・クイーン』 1976年
Abba “Dancing Queen”
スウェーデンといえば真っ先に名を挙げられる、男女4人組ダンスポップグループ。
グループ名はメンバーの頭文字からとったものです。
この曲は全米1位を獲得し、『ギミー!ギミー!ギミー!』(Gimme! Gimme! Gimme!, 1979年)などとともに、永遠のディスコナンバーとなっています。
そして、人気ブロードウェイ・ミュージカルを映画化した『マンマ・ミーア!』(Mamma Mia!, 2008年)。誰もが知っているABBAの曲が満載で、美しいエーゲ海の島を舞台にノリノリで幸せな気分になります。続編も作られるほど大ヒットしました。
ヨーロッパ『ファイナル・カウントダウン』 1986年
Europe “The Final Countdown”
1980年代ハードロックを代表する曲です。
高音ボーカルとメロディアスなキーボードが特徴的で、北欧メタルの始祖と言われています。
スポーツイベントでも人気の曲で、イントロがかかるだけで奮い立たせてくれます。
ロクセット『リッスン・トゥ・ユア・ハート』 1988年
Roxette “Listen To Your Heart”
1980年代後半を代表する壮大なロックバラードで、全米No.1を獲得しました。
男女2人組のユニットで、エッジの効いた男性ギターにパンチのあるショートカットの女性ボーカルがスタイリッシュで大成功を収めました。
大ヒット映画『プリティ・ウーマン』(1990年)の劇中歌『愛のぬくもり』(It Must Have Been Love)など、世界的ヒットを連発しました。
エイス・オブ・ベイス『オール・ザット・シー・ウォンツ』 1992年
Ace of Base “All That She Wants”
ロクセットに続いて、世界で名を挙げたのがこの4人組グループ(3兄弟兄妹プラス1の編成)。
テクノとレゲエを融合させたダンスミュージックで、デビューシングルながらメガヒットして一躍有名になりました。
さらに、『サイン』(The Sign, 1993年)で全米1位をとりました。
カーディガンズ『カーニヴァル』 1995年
The Cardigans “Carnival”
1990年代半ばに世界的ブームとなった「スウェディッシュポップ」。その筆頭が、このカーディガンズです。
トーレ・ヨハンソン(Tore Johansson)のプロデュースで、「タンバリンスタジオ」を拠点に、ビンテージ機材を使ったどこか懐かしいけど新鮮なサウンドに、ポップだけどメランコリックなメロディーが特徴です。
レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ロミオ+ジュリエット』に、『ラブ・フール』(“Lovefool”, 1996年)が使用されて全米1位の大ヒットとなりました。
クラウドベリー・ジャム『エレベーター』 1995年
Cloudberry Jam “Elevator”
スウェディッシュ・ポップをもうひと組。
こちらもトーレ・ヨハンソンのプロデュースで、ギターサウンドにポップさを加えたオシャレな音楽性が受けました。
インディーズながら渋谷の外資系レコードショップ(タワレコやHMV、ヴァージンレコードなど)を中心に話題になり、本国よりも日本で多くのファンを獲得しました。
『ナッシング・デクレア』(“Nothing to Declare” , 1996年)
メイヤ『クレイジー』 1996年
Meja “How Crazy Are You?”
前述のエイス・オブ・ベイスと同じプロデューサーを起用して、本国よりも先に日本で人気に火がつきました。
軽快で洗練されたこの曲なのですが、実は本国やアメリカではさほど知られていませんでした。
J-Waveなど新しいFM局とタワレコなど外資系レコードショップとの連携という、日本独自の洋楽ヒットの方程式から生まれたヒット曲なのです。
セカンドアルバムからのシングル『オール・バウト・ザ・マネー』(All ‘Bout The Money, 1998年)はさすがに本国やイギリスでもヒット。
同郷のレジェンドABBAの人気曲『マネー、マネー、マネー』(Money, Money, Money 1976年)へのアンサーソングかもしれません。
たびたび来日するなど、根強い人気があります。
エー・ティーンズ『ママ・ミア』 1998年
A*Teens “Mamma Mia”
スウェーデン出身の10代の男女グループが、同郷の伝説的バンドABBAの代表曲をカバー。
ブリトニー・スピアーズやイン・シンクなど、当時絶頂だったアメリカのティーンアイドル界に仲間入りしました。
『好きにならずにいられない』のカバー(I Can’t Help Falling In Love, 2002年)が、ディズニー映画『リロ・アンド・スティッチ』のテーマソングとしても知られています。
カジェ・レアル『プリンセサ』 2006年
“Princesa” Calle Real
北欧とラテン音楽の組み合わせが珍しがれましたが、本場からも評価の高いノリのいいティンバ(キューバで進化したサルサ)です。
複数のアルバムからヒットを生み、来日も果たしてキューバ音楽界隈を熱狂させました。
アヴィーチー『ウェイク・ミー・アップ』 2013年
“Wake Me Up” Avicii
スウェーデン出身のDJによるカントリーとビートを融合した曲で、世界的な大ヒットを記録しました。
2025年時点の再生数がYouTubeは25億回、Spotifyは20億回を突破など、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の最重要曲となっています。
クリーン・バンディットfeat. ザラ・ラーソン『シンフォニー』 2017年
Clean Bandit “Symphony (feat. Zara Larsson)”
イギリスの3人組ユニットとスウェーデンの歌姫が共演した作品です。
クラシックとエレクトロニック・ミュージックを融合させた浮遊感のあるサウンドに、美しく力強い歌声が冴える壮大なラブソングです。
日本でもスウェディッシュポップ
1990年代後半に鮮烈な印象を残したスウェディッシュポップ。
爽やかでどこか懐かしいサウンドは日本人の琴線も揺らし、原田知世やBONNIE PINKらによって人気ジャンルとなりました。
原田知世『ロマンス』 1997年
Tomoyo Harada “Romance”
スウェディッシュ・ポップの代表的なバンド、カーディガンズ等を手掛けたトーレ・ヨハンソンによるプロデュース作品です。
疾走感のある爽やかなサウンドで、当時流行していた渋谷系サウンドを代表する楽曲となりました。
原田知世さんは女優業でも透明感のある清廉なイメージで、『時をかける少女』(1983年)や『私をスキーに連れてって』(1987年)で一躍人気に。1990年代に入って本格的に歌手活動に取り組むようになりました。
カジヒデキ『ラ・ブーム〜だってMY BOOM IS ME〜』 1997年
Hideki Kaji “La Boum”
ピチカートファイヴ、オリジナル・ラブ、フリッパーズギターなど、90年代の音楽ムーブメント「渋谷系」の終盤に登場しました。
この曲は「キューピーハーフ」のCMソングに起用されました。
また、映画『デトロイトメタルシティ』(2008年)のテーマ曲『甘い恋人』でも知られています。
ボニーピンク『ヘブンズ・キッチン』 1997年
Bonnie Pink “Heaven’s Kitchen”
プロデューサーにトーレ・ヨハンソンを起用し、スウェーデンで録音。
メロディも音作りも新鮮でオシャレ、英語の歌詞も魅力的、日本語をうまくミックスしています。
味の素マヨネーズ「ピュアセレクト」のCMソングに起用されました。
『パーフェクト・スカイ』(“A Perfect Sky”, 2006年)は資生堂「ANESSA」のCMソングに起用され、人気モデルのエビちゃん(蛯原友里さん)が出演して大きな話題になりました。
こちらの音楽プロデューサーはトーレ・ヨハンソン門下生の音楽プロデューサー・チームBurning Chickenが務めています。
スウェーデンとは
北ヨーロッパのスカンジナビア半島東側にある立憲君主制の国です。首都はストックホルムで、北はフィンランド、西はノルウェーに接し、東はボスニア湾とバルト海に面しています。自然豊かな森林や湖が多く、かつてはヴァイキングの国でした。
面積は約45万平方キロメートル(日本の約1.2倍)で、人口は約1000万人(2022年時点)。公用語はスウェーデン語で、国民の多くは英語も堪能です。1995年にEUに加盟しましたが、ユーロは採用していません。高度な福祉制度や持続可能な環境政策で知られています。
主要産業は自動車(ボルボ)などの機械工業、化学、林業、ICT産業が盛んで、特にIT関連の輸出に力を入れています。IKEA、Skype(Microsoft Teamsに吸収)、Minecraft、Spotifyなど世界的に有名な企業の発祥地として知られています。
さらに、北欧といえば
ノルウェーやアイスランドの有名曲も少しご紹介します。
アーハ『テイク・オン・ミー』 1985年
a-ha “Take On Me”
ノルウェー出身のニューウェイブ3人組による、1980年代ダンスミュージックを代表する曲です。
キャッチーなシンセポップと斬新なMVで、同国初の全米1位を獲得しました。
2020年代にThe Weeknd 『Blinding Lights』やハリー・スタイルズ『as it was』など、この曲に影響を受けたと思われるシンセポップが大ヒットしました。
ビヨーク『ハイパーバラッド』 1996年
Björk “Hyperballad”
ビヨークは、アイスランド出身のシンガーソングライターです。
エレクトロニカに民族音楽など、ジャンルを超えた要素を大胆に取り入れた斬新な音楽。さらにファッションやビジュアルアートでも、映画や現代アートなど他の芸術分野にも大きな影響を与える存在です。
『Army of Me』(1995年)や『I’ve Seen It All』(2000年)なども有名曲です。
イディナ・メンゼル(Feat.オーロラ)『イントゥ・ジ・アンノウン』 2019年
Idina Menzel, AURORA “Into the Unknown” (From “Frozen 2”)
オーロラは、ノルウェーを拠点に活躍するエレクトロ・フォークのソングライターです。
ディズニー映画『アナと雪の女王2』(2019年)では“不思議な声”役として作品内で声の出演を果たし、エルサ役のイディナ・メンゼルが歌う主題歌にもフィーチャリング参加しました。
参考記事
カジヒデキが90年代を再考 渋谷系とスウェディッシュポップを語る 2018.09.05
https://fika.cinra.net/article/201809-kajihideki
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